お前はでにす死んでいる

デニス・ウィルソンの
「パシフィック・オーシャン・ブルー」の
レガシー・エディションをついに買う。

CD2枚組で
未発表に終わったセカンド・ソロ
「バンブー」収録予定曲が入っている。

聴いていると
満たされたような
満ち足りない気分。

この人がここにいないという事実が
素直な感想を揺らしにかかるからか。

デニス・ウィルソンが死んだというニュースは
小林克也がやっていた
日曜深夜のFM番組で知った。

知ったはいいが、
当時（1983年12月）はデニス・ウィルソンが誰で
ビーチボーイズが何なのかもよく知らない。

お前はすでに死んでいる、と
どこかの漫画のように語りかけてみると
ジャケットのデニスは子犬のような
悲し気な顔に見える。

もう少し長く
この人の作る音楽を聴きたかった。

せめて誰が死んだのか
ぼくがわかる歳になるくらいまで。

デニスの未発表曲では
野球シーズンの到来を告げる歌（タイトルを忘れた）が好きなのだが
その曲は今回のCDには入っていない。
あれはひょっとして「バンブー」のセッションではなく、
ビーチボーイズ用の曲だったのかも。