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なにかあり/とくになし

洲之内徹が盗んでも自分のものにしたかった絵

自分の好きな文庫本を一冊だけ挙げろ!


出会いがしらにそんな質問をされたら
どうする?


そんなときに
いつでも瞬間的に
洲之内徹の「気まぐれ美術館」!
と言えるようにしていたい。


おっと、ここ数年は
戸板康二の「ちょっといい話」だったかもしれない。


さらに、その数年前は
殿山泰司の「日本女地図」だったかもしれない。


打ち合わせ後のツマとの待ち合わせで
阿佐ヶ谷駅前の「書原」と
南阿佐ヶ谷駅前の「書楽」を間違えて
「書原」に着いてしまった。


待ちぼうけをくらったが、
そのおかげで
洲之内徹が盗んでも自分のものにしたかった絵」(求龍堂)を
買うことができた。


洲之内徹が盗んでも自分のものにしたかった絵の数々だけでなく、
いくつか洲之内さんの生原稿が載っている。


ひらがなの「な」という書き文字が
衝撃的なほど美しい。


「な」にもキュビズムがあった。


これにはまいった。
「な」一文字に打ちのめされた。