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なにかあり/とくになし

NEW DAY

家にこもって
一日中原稿を書いている休日なんて
全然休日じゃない!


と思い立ったので、
高円寺までてくてく歩いて
サケロック浜野謙太が参加した新バンド、newday
ペンギンハウスまで見に行った。


トロンボーン、サックス、ドラムスという編成。
フロントのふたりは若者だが、
ドラマーはくたびれたジャンパーを羽織った
毛の薄いおじさんで
前歯も一本欠けている。


見た目だけで言えば
これはコントだ。


しかし、
このおじさんこそ
コンポステラのメンバーであった
伝説の曲者、中尾勘二だったのだ。


だったのだ、と言いつつ、
それは後から知ったのですが……。


ともかく、
中尾さんのドラムは
とてもおもしろかった。


このひと、
前のふたりを目で見ずに
顔を横にかしげて
耳で見て叩くのだ。


その叩きっぷりはまるで
トロンボーンとサックスを二匹の犬に見立てて
犬ぞりに狂ったようにムチを入れる超S男。


もしくは、
二匹の犬に暴走させて
めちゃくちゃに引きずられることを
心から楽しんでいる究極のM男。


あるいは、
その両方。


フリージャズになりがちな音楽でありながら、
リズムはあくまでジャストにキープされているから、
フロントのふたりは
はらはらしつつも
情熱を発散できる。


ダンス・ミュージックではないけれど
演者の鼓動が伝わる音楽だった。


ハマケンは
つくづくドラマーに恵まれている。


newdayは
見ておく価値があるバンドですよ。