東スポ・オン・マイ・マインド
帰りの山手線の中では
入江亜季「群青学舎」4巻(BEAM COMIX)を読んでいた。
お気に入りだったこの短篇漫画作品集も
この4巻でひとまず終了を迎えた。
入江さんの描く女性の姿は
手塚治虫とジョージ秋山の中間というのかな、
いろっぽくて悩ましいのだが、
こっちを誘いかけてくるものではない。
最終巻ということで
いたずらにすらすらと読み進めるのがもったいない。
しかし、最近はキオスクの人手不足で
山手線外回り/総武線下りのホームで
夜に営業しているのは一軒しかない。
新宿駅で降りたとき
次の総武線の表示は、三鷹行 9:26。
それを逃すと、屈辱的な中野止まり二連発。
山手線では先頭2両目に乗っていたのだが、
現在営業中のキオスクは6両目付近と、
やや遠い。
いざ総武線とスピード勝負と、
人混みをかきわけキオスクに向かう。
東スポが買えないことが一大事なわけじゃないが、
一大事と思わなければスピードは出せない。
この勝負、今日の大一番!
総武線がストップ・モーションで
ホームに走りこんできた!
す・い・ま・せ・ん、東・ス・ポ・く・だ・さ……。
ま、
結局問題なく東スポは買えたんですが、
何が珍しいわけでもなし。
東スポは東スポだ。
車に轢かれそうなこどもを
間一髪で救い出したのに
お礼ひとつ言われない感じ。
とは言いつつ、
いつもはあまりおもしろくない北野武客員編集長が
一面記事で宮沢りえに向けて
あの娘は若いときとても不幸だったからね、と
とても同情的なコメントが述べていたのが
妙に胸に刺さった。