デント・メイ
ああ、はやまった。
デント・メイを知ってますか?
デント・メイを知りましょうよ。
ジョナサン・リッチマンがウクレレを持って
ナポレオン・ダイナマイト(バス男)と出会い
良家で育ち、花の都パリなんかに憧れたりしてるのだが、
オールドタイムな社交界のパーティーで
どうにものりきれずにひとりで突っ立っている
そんな雰囲気の
クルーナー・シンガー・ソングライター。
デント・メイ&ヒズ・マグニフィセント・ウクレレの
デビュー・アルバム
「グッド・フィーリング・ミュージック・オブ・デント・メイ」は
今年の春をうれしくしてくれる発見だった。
これとこれとあれをくっつけて……という
ありがちなミクスチュアではなく、
いや、もともとはそうだったのかもしれないしけど、
うまくひねった良いメロディを書くし
歌詞もどうやら憎めない。
「ダンス・パーティーを強制しちゃダメ」なんて歌を
しれっとつくりだすこの男、
時代遅れだが時期外れではない。
こういうタイプは
あんまりいなかった。
古い時代が好きです、現代は嫌いです、
と主張するひとたちの
自分たちの趣味指向についての妙な安心感が
いまひとつ信じられなくなるとき、
デント・メイの打たれ弱い感じは
説得力がある。
すくなくとも、ぼくには。
彼の歌う“粋”の構造の中には
ちゃんと“野暮”が息づいているのだ。
ちなみに
デント・メイは
こんなやつです。
you tubeで
「オー・パリ」という曲のPVも見ることも出来ます。
ああしかし、
はやまったことをした。
このアルバム、アナログも出ているのだ!
なのに、はやまってCDを買ってしまった!
見た瞬間に
買わなくちゃいけないと思ったからなんだ。