宇宙からのマッサージSEED

「よるのひるね」には
ずいぶんとご無沙汰をしている。

それなのに
お店のあるじであるK田氏は
ときどきハイファイに来てくれる。
申し訳ない限りです。

お店に来るときのK田氏は
わけあっていつもスーツを着ている。
そのわけは割愛させていただくが、
“よるひる”での謎めいた店主ぶりとは違い
スーツ姿もやけにあやしく似合うところが
憎めない。

音楽とは関係ないんですが、と前置きして
K田氏がカバンから取り出したチラシは
杉作J太郎さんのソロトークショーのお知らせだった。

杉作さんの名著「男の花道」（ちくま文庫）の
表紙写真が撮影された場所が
すなわち「よるのひるね」。

そういう縁もあってか
これまでも対談イベントなどが
“よるひる”で行われてきた。

今回は
満を持してのソロトーク。

タイトルは
「宇宙からのマッサージSEED」。

せっかくだから告知をしよう。
以下、原文ママ。

杉作J太郎　ソロトーク
宇宙からのマッサージSEED
　　PHASE-01　生きていくということ
　　　　　　　　●人生相談コーナーあり

ご予約1500円
当日　1800円
限定25名
6月7日（日）夕方16:00open

杉作さんのイベントだったら
すぐにいっぱいになるでしょう、と思うのだが、
K田さんは困ったような顔をして
「そうでもないんですよ、ごにょごにょごにょ……」と
小声で打ち明け話をしてくれた。

みなさん、
そいつはもったいない話ですよ！

その日、
ぼくは動きにくいので
ツマにお願いしてみたら
返事は「行ってみようかな」だった。

当日は、
こういうサインが欲しいのだという
細かい打ち合わせをしておこう。

杉作さんも
中年男のお願いよりは
うれしいはずだ……。

ところで
今日の帰り道、
お店で飲み込んだ水が妙にむせて
山手線の中で咳き込んだら
周囲の空気がさーっと戦慄したのがわかった。

違うんですよ、みなさん！
そう説明してまわりたい衝動に駆られるほど。

せきやくしゃみのひとつも
自由に出来ないなんて。

誰かがうわさをしてたら
どうすりゃいいの。

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