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なにかあり/とくになし

猫ストーカー、neco眠る

蓮実重臣さんにご招待いただいた試写会
私は猫ストーカー」を
新橋のTCC試写室まで見に行く。


古びたビルの地下一階にある
小さな試写室は真っ昼間だというのに
10分前にはすでに満員で、
補助椅子を出していただいて
何とか席にありついた。


予算も宣伝もあまりかけていない
小規模な単館公開作品ながら
これほどの集客。


きっと映画業界以外の方々も
興味を持ってお見えになっているのでしょう。
猫業界とか。


いただいた資料に
わざわざ“音響設計”というクレジットがあった。
その意図はすぐにわかった。
街角の生活音を
いやというほど録って録って
しずかなざわめきというものをつくりだしていた。


ゴミ出しをするバケツをつかむ音
植木に水をやる音
意外と多い木立から聞こえる音
ぺちゃくちゃとしゃべる人間の出す音。


そのざわめきが
都会を森に変え
猫はけものになり
猫ストーカーは森の迷子になる。
だから地図を描く。
そう考えるのは、すごくおもしろい。


単に、
猫かわいいかわいいの世界ではなくて
生き物としてのそっけなさを
ちゃんと扱っているところもよかった。


もう少し本編のテンポがよくてもいいかも。
まあ、猫は気まぐれか。
そんな勝手な感想を抱きつつ、
蓮実さんと岡村みどりさんのデュエットした
エンディングテーマ「猫ストーカーのうた」(これが聴きたかった!)まで
とつとつとたどり着いた。


その後、
新橋駅構内のアメリカン・パブ
アメリカン・ポテト」で昼ビール一杯。
ハッピーアワーにつき300円。


シメキリがあるので帰宅。
それから大阪の面妖なインスト・バンドneco眠る
ミニアルバム「イーブンキックソイソース」(発売は7月)を聴く。


二階堂和美さんをヴォーカルに迎えた
「猫がニャ〜て、犬がワンッ!」を
何かのCMソングにどうですか?


たとえばそれは
ナビが効かずに迷い道ばかりする車とか、
誰につながるかわからない、びっくり携帯電話とか、
予定調和のない世界にふさわしい。


キングジョーから届いたCD
「小説『毒蜘蛛さん』O.S.T.〜GO GO ジャズおどり volume 5」を
続けて2回聴いたら
もうあっという間に夜だった。