mrbq

なにかあり/とくになし

ふんわり効果

家に帰ると
越後製菓の「ふんわり名人きなこ餅」が買ってあった。


これはあきらかに
宮崎吐夢の短篇集「諦女」効果だった。
ネタばらしになるので詳述しないが、
ある話の中の小道具に
“ふんわり名人”は登場する。


ツマもしっかり読破し、
しっかり感化され、
スーパーで発見するやいなや
買物カゴにぶっ込んだ。
宮崎吐夢、おそるべし。


不覚にも
ぼくは読んでいる最中は
“ふんわり名人”が実在のお菓子だとも思っていなくて、
さすが吐夢さん、
よくもまあ架空の菓子を考えよるわい、なんて
ひとり合点していたのだ。


ところが
ふんわり名人は実在した。


さらにおどろくべきことに、
ふんわり名人にはファンサイトまで存在した!


ひょっとして無知なのは
この世でぼくだけだったのかと
瞬間的に落ち込んだ。


越後製菓のひと!
是非「諦女」を読んで
吐夢さんに一年分のふんわり名人各種を送ってさしあげてください、
というのはよけいなお世話ですな。


さて、
肝心のお味ですが、
これはもうきなこもち。
乾燥したきなこもち。
舌の上でくしゅっとつぶれるきなこもち。
そしてお茶が欲しくなるきなこもち。


ちなみに
サイト内にあった「ふんわり名人検定」にチャレンジしてみたところ
結果は60点。
「もう少しで3級です」と
厳しい判定でした。