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なにかあり/とくになし

ロックとセンチメンタルについて

渋谷駅を出ると
駅前広場を横断幕と風船で飾り立てて
何やらにぎやかにやっている。


6月9日は「ロックの日」。
おお、そうか。
昔、渋谷●一氏が自分の誕生日であることにかこつけて
そんなことをよく言っていたけれど、
こうしてイベントが開かれるほどになったのかしら?


それにしちゃ雰囲気が
あんまり牧歌的に過ぎる気もする。


なになに。
ロックはロックでもロックじゃない?
“鍵かけキャンペーン”?


あ、そっちの“ロック”ですか!


6月9日は
ドアロックに気をつける「ロックの日」なのだった。
知らなければよかった。


ツマの要望で
はちみつぱい「センチメンタル通り」を
買って帰った。
彼女にはこれを聴いておく必要があったし、
昔ぼくが持っていたアナログは
無職のころに手放してしまっていた。


ぼくが風呂に入っている間に
部屋では「塀の上で」が流れ出した。


「これはまさに“センチメンタル通り”だね」と
ツマは言った。


センチメンタルな通り(道の名前)という意味じゃなくて、
“その通り”とか“きみの言う通り”と同じ意味での
“センチメンタルそのもの”だと
彼女は言いたかったのだ。


このアルバムを聴いてから
20年以上経つけれど、
アルバム・タイトルの意味をそう解釈させられたのは
初めての体験だった。


ちょっと感動した。