mrbq

なにかあり/とくになし

桜井芳樹の「酒場にて」

意外と
嫉妬をする。


最近で言うと
ここでも紹介済みの
キングジョーと須田信太郎のコラボに
猛烈にジェラシーを感じている。


読みたいけれど
読みたくない。
でも読む。
ああ読んじゃった。


ひそかに愛読しながら
心の波風を避けられないそんな文章が
もうひとつ。


それは
桜井芳樹「酒場にて」。


飲み歩きとか
酒の肴の吟味とか
そういうことにぼくは全然興味がない。


酔うことが出来るだけで
酒の味なんかわからないのだ。


だけど
このひとの
酔いに惹かれ
酔いに興じ
酔いに沈む気分と風景の描写には
さからえない。


一番新しい連載は「鳥取」。


ああその街に行きたいと思う。
だが桜井さんの掻き立てるのは
旅行に行きたいという安穏ではなく
どこかに消えてしまいたいという不穏を隠し持った気分なのだ。