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なにかあり/とくになし

夏はどこへ行った

夏が暑くない。


涼しい東京になってしまって
せっかくのBlue Aisa「スケッチ・オブ・ミャーク」も
威力半減ではないかと思う。


宮古島に古く伝わる
古謡や伝承曲を
サンプリングではなく“溶け込ます”という手法で
現代に再生する試み。


南の島の生命力が
でろでろっとはみだしてくる感触に
ラテン・プレイボーイズをすぐさま思い出した。


ハッとさせられたり
うぐっと言葉に詰まる瞬間はあるが、
やはりこの痛烈な音景色は
もう少し太陽にじりじりといじめられ
だらだらと汗を流しながら体験したいと思う。


その点においてのみ
今年の猛暑をもう一度待つ。


うぐっと言葉に詰まるのは
「スケッチ・オブ・ミャーク」だけではない。
杉本亜未ファンタジウム」待望の第4巻(モーニングKC)でも。
読んでいる間中、
うまく言えない感動で
胸が詰まりっぱなしになる。


109ページから110ページにかけて
天才少年マジシャン長見良がぽつぽつと語るセリフ以上に
素晴らしい言葉を
今年ほかの創作物からはまだ聞いてない。


夜は冷たい雨。
明日は空からそうめんが降ればいい。