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なにかあり/とくになし

朝倉さんのもじ本、そして生と死とつけめんを見つめて

道ばたでいきなり本を渡される。
そんなハプニングはきらいじゃない。


知り合いの編集者の方が
思いあまって自主制作してしまった一冊の本。


著者は朝倉弘一。
題名は「中世」。
なぜ、これをおれに?


バカ、よく見ろ、おれ。


朝倉弘一とは、つまりASA-CHANGのことだ。
そして「中世」と見えたのは本の表紙に描かれた筆文字のことで
おまけに帯に隠れて読み違えていた。


正しくは縦2行で、


中世
のの


世の中の中、
と描かれていたのだ。


そして帯に推薦文を寄せていたのは
坂本龍一だった。


えー、びっくりですぅ。


本書は
ASA-CHANG&巡礼の公式HP内で
2001年より不定期に連載されている
朝倉弘一氏による「筆ペン日記」を書籍化したものだった。


モノトーン、あるいはカラフルな筆ペンを駆使し
独特の筆致で描かれているのは
思いつきまかせの単なるたわごとから
日常のため息めいた悲喜こもごも、
哲学的な思想すら連想させる散文、
イラスト、標語のようなものまでさまざま。


言ってしまえば
これは文字の祝祭だ。


いや、祝祭なんて
もったいぶったことは
朝倉さんはしてるつもりはない。


文字(もじ)にかこつけて言えば
もじかる(モジカル)で
もじゃれ(おしゃれ)で
どこかもじもじともしながらも
もじめ(まじめ)なところもある
頭をかきつつの、もじてーしょん(アジテーション)、みたいな。


もじもピアノが弾けたなら、じゃなくて
もじも筆ペンを持てたなら、
あるいは、
もじんとう(無人島)にこの本を持って行ったら
きみも続きを書きたくなるだろう。


水面に
しずくを落としたときに咲く水面花のように
心にひたひたと
こらえ笑いと悲哀を伝える良書だと思う。


ただし、
そのしずくは変わった色をしているので要注意。


A5サイズ、
全96Pオールカラー、
価格は1500円。


現在は入手方法は限られているらしいが
現在積極的に全国ツアー中のASA-CHANG&巡礼売店
下記HP内のリンク先で販売中とのこと。


毎年書いているが
9月14日は
ツマと母の誕生日。
親愛なる従姉の命日でもある。


生と死と
歩道橋の上から話題の人物が渋谷警察署から出てくるかもと
わきかえる報道陣や野次馬を見つめながら
夕方、つけめんの大盛りをいただきました。


明日は健康診断なので
夜9時以降の食事は厳禁。
晩ご飯もケーキもおあずけなのです。