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なにかあり/とくになし

グッドで幸運で平和な7人

「グッド・ラック・ヘイワ・セブンでどう?」


グッドラックヘイワの「THUNDER & PEACE」ツアー・ファイナル
@渋谷クラブクアトロのステージ上で、
中盤に実現したスペシャル・バンド。
その顔ぶれを見渡して
ゲスト・パーカッションのPeace-Kがいきなり
思いつきで発表した。


確かにそのとき舞台には7人の男たちがいた。


グッドラックヘイワ野村卓史伊藤大地を中央に
ステージ左から
Peace-K、辻村豪文(キセル)、辻村友晴(キセル)、
エマーソン北村曽我大穂CINEMA dub MONKS)。


ルーツミュージックのような
プログレのような
まだちょっとぶかっこうな
だけどかっこわるくても踊りだしたくなるグルーヴが
彼らが演奏している瞬間にはあった。


「だって、全部の単語がいい意味じゃん」と
その理由をPeace-Kにダメ押しで付け足されると、
メンバーも観客も「お、なるほど」と腑に落ちた顔になった。


グッド(良い)
ラック(幸運)
ヘイワ(平和)
セブン(7は縁起のいい数字)。


野村卓史
引きこもり時代に死ぬほど通い
死ぬほどスッたパチンコ屋「ヘイワ」、
その電飾看板に描かれた「グッドラック」の文字、
その無責任な明るさへの呪いと決別の意味を込めた名前、
それがグッドラックヘイワの“もともと”だったはずで、
そこに手を差し伸べたのが
親友のドラマー伊藤大地だった。


だからグッドラックヘイワ
ずっとふたりきりだった。


もちろん今までもキセルをはじめ
ゲストを迎えたことはあったけれど、
今日みたいな奇跡めいたまとまり方はなかった。
こういう展開図、
こういう転がり方もあったんだな。


8月に見たON THE ON THE BUSHでも思っていた。


野村卓史はバンドが似合う。
ただ楽しそうにしてるから、というだけじゃなくて
彼の頭の中にある絵図を
もっともっと広げさせてみたいなという
見る側が勝手に期待と欲望を広げてしまう。


もっと言うと
グッドラックヘイワのふたりの音の核は
もう揺るがない時期まで来てると思うから
もっと自由に伸び縮みすればいい。
大きく背伸びして
どこまで見えるようになるのかやってみたらいい。


グッド・ラック・ヘイワ・セブン。
みなさんご多忙な方々だけに
次はいつ実現するのかわからないけど
ぼくはまた会ってみたい。