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なにかあり/とくになし

2009年10月1日の肖像とメアリー・ブレア

パスポートの5年期限がもうすぐ切れる。
都庁行かなくちゃ。


メアリー・ブレア展@東京都現代美術館がもうすぐ終わる。
清澄白河行かなくちゃ。


というわけで
昼からハシゴで出かけた。


丸ノ内線西新宿駅の改札を出たところにある証明写真ボックスで
パスポート用にパチリ。


2009年10月1日の肖像。
ヒゲは剃ってあるが
寝グセの直しは、やや甘い。


2004年取得のパスポートでの顔と見比べてみると
やや輪郭がゆるんだようなフシはあるけれど、
思ったほど老けてない。


証明写真を見せてもらうと
ときどき「うお!」と思うほど悪人顔に写ってしまっているひとがいるが
どうやらぼくは
それほど落差はないらしい。


もとがたいしたことないから
よくもわるくもならないの!


いっそメアリー・ブレアの描く
不思議の国のアリス」のポスターみたいに
さかさまに写ればよかった。


メアリー・ブレア展は想像以上に素晴らしかった。


彼女がかかわった名作の数々はもちろんだが、
南米旅行のスケッチ、
短篇映画「小さな家」、
フリーランスになってからの彼女が手がけた煙草メーカーの広告、
そして晩年のある種フリーキーな創作が
ひどく印象に残った。


ディズニーという巨大な夢を売る産業の中で
求められるままに膨大なアイデア・アートを提供すること。
今となっては誰もがうらやみ讃えるその功績は
実は裏方仕事そのものであった。


晩年の彼女が
裸婦を描いたり、
かなり毒々しい表現に向かうのは
長い間彼女は自分を殺して仕事をしていたのでは?
という謎掛けのようでもある。


もっと言うと
造形や色彩でのかわいさの追求という仮面の下で
彼女がいつも考えていたのは
普通に心地よく生きるってどんなことかを追求する
しごく単純なことだった気がするのだ。


時代や世間が勝手に定めるルールとか
誰かに教わって考えるエコとか
これがからだにいいのよとかいう押し付けとか
そんな通り一遍の“いい子”な正しさではない目で
世の中すべてを見て
あなたを愛するように
世界を愛してほしい。


メアリー・ブレア
「イッツ・ア・スモール・ワールド」に託したかったのは
そういう未来じゃないのか。


誰かにくだらない規則で
決めつけられる世界じゃなくてね。


未来よ
もっとかわいくて
もっときもちよくなれ。
(BY ぼくの頭の中のメアリー・ブレア


ところで、
彼女は煙草を吸う女性だったのだろうか。
おそらくそうだったんじゃないかと
ぼくは勝手に想像する。


再現されていた仕事場に
灰皿は置いてなかったけどね!
あれはディズニーの“編集”かもしれないぜ(妄想)……と
書いておいてツマからの指摘。


透明の灰皿と思しきものが置いてあったぞ。
吸い殻はなかったけど
煙草も机の上にあった。
広告デザイン用かもしれないけど……。


そうであったか!


帰りも清澄白河の駅まで
味のある商店街を歩いた。


夕食はツマのリクエストで
昔、高田馬場でよく通ったそば屋さんになった。