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なにかあり/とくになし

厄除兄弟

兄弟は高円寺駅で夕方4時に待ち合わせた。


ぼくは今年が数え年の後厄、
中野の弟は今年から前厄が始まる。


というわけで
兄弟揃って厄払いをと
堀之内にある妙法寺に出向いた。


駅からは徒歩20分ほどで
結構な距離があるのだが、
道中、甘酒でも飲みながら歩いて行くかと
適当なことを言いつつ歩き始めた。


しかし、
まだ正月休み気分の街に
そんなものをゲット出来るポイントはない。


甘酒入手出来ず。→ 兄弟、厄+1


途中、新春営業をしていた
かわいげな雑貨屋さんで
「暮らしの手帖」の60年代バックナンバー3冊をゲット。
一冊100円。


うれしい買物。→ 良平、厄-1


角を曲がって環七に出たところで
バカでかい銅鑼を発見!
思わずふたりして写メ。
正月にこんなに大きな銅鑼を見るなんて
それは幸運だろう!


バカでかい銅鑼。→ 兄弟、厄-1


ちなみにそこはこういう由緒のある場所。


とつとつと環七を南に進み、
青梅街道を超えてさらに数分。
ようやく妙法寺の門前にある商店街にたどりついた。
正月も2日目の夕方ながら
結構なにぎわい。


そして妙法寺の寺構えも
小さめながら味わいのあるものだった。


風神雷神の門をくぐり、
手水で手を清めて参拝。


脇の方に
お屠蘇が振る舞われるとの看板を見つけ
めざとく駆け込むが
すでにこの日は終了。


お屠蘇飲めず。→ 兄弟、厄+1


その後はおみくじ。
二日続けて良い札を引き当てた! → 良平、厄-1
一方、弟は眉を八の字にして結果に落ち込む。 弟、厄+1


それではお守りでも買って帰ろうかとしていたら、
今度は境内の隅で時ならぬ拍手と人だかり。


駆けつけてみれば
新春のお猿回しの最中だった。
同類(申年)の見事な芸に拍手。
カンパをはずんだら幸運のついた猿の手形守りをくれた。


猿の手形ゲット。→ 兄弟、厄-1


妙法寺商店街で
名物らしい揚げまんじゅうをみやげに買って
そのまま阿佐ヶ谷まで歩いて帰った。


途中の酒屋で
東京ではなかなかめぐりあえないという
山形の日本酒「住吉」をゲットし、弟は大興奮。


美酒ゲット。→ 弟、厄-1


結局、甘酒どころか
水分すら補給せずにひたすら歩いたためか
日本酒におせちとすき焼きをほくほくと喰らった弟は
あっという間に酩酊。
シメのうどんを完食出来ずに
あっさりホットカーペットの上で沈没。


その沈没は、弟にとって厄+1? 
それとも心地よいんだから厄-1?


さて、ここまでの集計で
松永良平は、
厄の「+」が2ポイントに対して
「-」は4ポイント!
合計-2ポイントの厄を、
本日は減らしました!


中野の弟は
「+」が3に対し、「-」も3。
最後の沈没を幸福ととるか、不運ととるか、
その判断は彼自身に委ねることにする。


厄の一年
兄弟ともにつつしんでまいります。