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なにかあり/とくになし

下北沢午後4時過ぎの妄想

行ってきました
下北沢Indie Fan Club。


開始から終了まで
うろうろと徘徊。


ライヴハウスのキャパが大きくないため
入場規制が行われるシーンが少なくなかったとは言え、
ぶうたれるより前に知恵を働かせようとみんなが思えたのは
チケットの破格とも言えるリーズナブルさや
有名無名を問わず
ラインナップからぷうんと漂う
何かありそうな香ばしい匂いのおかげもあるだろう。


総じて風通しのいい半日。


さて
そんな感じで気もそぞろなひとびとで
にぎわう下北の夕方。


早々に入場規制になった星野源をあきらめ、
午後4時過ぎ、
イルリメを見るために
CLUB251
ぎゅうぎゅう詰めで待っていた。


ステージのくらがりで
黙々と
ひとりで
機材のセッティングをするイルリメ


会場の脇のビデオモニターに流れているのは
だれの指定か
ルパン三世カリオストロの城」。


クラリスとルパンが出会い
クラリスを助けて崖下に落ち、
峰不二子カリオストロ伯爵のもとで秘書に扮し、
ルパンと次元がスパゲティを食べ、
伯爵がクラリスの指から指輪が消えたことを発見する……、
名作の序盤戦が
音もなく画面から流れ続けていた。


イルリメを見て
ルパンを見て
イルリメを見て
ルパンを見て
イルリメを見て
ルパンを見て
イルリメを見て
ルパンを見て
イルリメを見て
ルパンを見て
イルリメを見て
ルパンを見て……。


あれ、ひょっとして、
ルパン三世の実写って
イルリメでいけるんじゃないの?


横にいるツマにそのことを告げると
もう始まるというのに何をあほなことを言ってるんだと
思い切り呆れられる。


それでも
「次元はノッサン(小野瀬雅生さん)がやればいい」と食い下がる。


「それなら五右衛門はあのひとがいい」と
何故かツマが話題にのってきた。
ツマが出した意外すぎる名前におおいにのけぞる。


やべえ、興奮する。
わけがわからなくなってきた。


ルパンってのはさ、
口から先に生まれたような男で
猿顔で手足がひょろ長くて
いい加減と見えてしたたかで
したたかと見えていい加減で
頭の回転がばかみたいに速くて
窮地を脱する知恵と行動力があって
悪党なのに正義感が強くて損するところがあって
見栄っ張りだがさびしがりやで
本当はひどく恥ずかしがりやで
本当のことがうまく言えなくて
それでも
不可能を可能にしてくれそうな気配を
いつも漂わせていて
ときどき本当にそれを可能にしてしまう。


それって
そのままイルリメ
音楽でしでかしていることじゃないか。


そんな妄想で
頭がぐるぐるしはじめたころ
イルリメのステージがはじまった。


あとはもう
ほんの一瞬足りとも
息もつかせず「トリミング」まで。
もうイルリメルパン三世
いいんじゃないかと思えてしかたない30分。


明日は
ostoandellのことを書こう。