mrbq

なにかあり/とくになし

意味があり無意味でもある、実験であり音楽である

予期せぬ場所で
何度も会うひとには
縁があると考えたい。


たとえ一方的な思い込みでも
節度さえ履き違えなければ
思うのは自由だ。


たとえばぼくの場合は
タッカー。


縁あって
彼のアルバムの推薦文を書いたことがある。
ディック・ハイマンの大ファンだという彼にお願いして
再発CDのライナーに登場してもらったこともある。
そして
彼はトム・アルドリーノのアルバム
「ブレイン・ロック」を本人以外で
世界一繰り返し聴いている男だ。


しかも
ここ一月のうちに
なんだかばったりよく出会うのだ。


下北沢で
渋谷駅近くの交差点で
そして
我が家のお茶の間で。


日本の誇るエレクトーン・ウィザード、
なんてキャッチがすでに当てはまらないほど
彼の音楽欲は増し続けている。


こないだの下北沢indie fun clubでのライヴも
素晴らしかった。
マルチ・インストゥルメンタリスト化は
さらに進行しているのだが
なんでもやりますよ的な芸能にも
はたまた限界に挑戦するスポーツ風にもなっていなくて
あくまで音楽であり
感心させるのではなく
あくまで騒乱を狙う姿勢が頼もしいのだ。


その数日後、
渋谷駅近くの交差点でばったり。


さらにその数日後、
退屈な国会中継を避けて
NHK教育を見ていたら
子ども向けのダンス番組に出演していた。
クレジットをきちんと確認していないけれど
ほかのBGMも彼だろうか。


意味があり
無意味でもある。
実験であり
音楽である。


タッカーは
最近またジャッキー&セドリックスと一緒に
ライヴをやっているらしい。


セドリックスと一緒に彼が吹き込んだ
ノートン・レコードから出ている10インチ盤は
ぼくの大好きな一枚。


そうだ!
ジャッキー&セドリックス
20周年おめでとうございます!