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なにかあり/とくになし

ア・デイト・ウィズ・バンヒロシ その5

六曜社で朝合流したY内さん、S上さんと
いざ馳せ参じた東寺。


京都駅からほど近い
由緒と風格を誇る古刹で
五重塔が有名なのだが
修学旅行のルートからついついはずれてしまう。


旅程が奈良とセットになると
法隆寺五重塔とかぶってしまうからだろう。


歴史にかぶるもなにもあるか、失礼な!
と言いつつ、
ぼくだって42歳になって初めて来たんじゃないか。


タクシーを降りたあたりは
どうやら観光地としての東寺の入り口らしく
数寄者たちが跋扈するがらくた市の気配はあまりない。
ついでに言うと
バンちゃんが来ていそうな気配も連絡もない。


砂利道を歩いて奥へと向かうと
何やらにぎわった一画が見えてきた。


国宝や重文を多数擁する講堂、金堂の先に広場があり
そこで月に一度の野外蚤の市である
がらくた市が行われていた。


オープンエアのフリマという外来語を一切拒否するような
いい歳いい顔いい“インチキ臭さ”な老人たちが
売り物を雑然と並べている。


市全体は結構な広さで
出店の数も100以上はあるんじゃないか。


レコードもそこそこあると聞いていたが
まず手始めに
最初に見つけた店で
LPが50枚ほど入ったビール箱を物色。


スリー・ディグリーズ日本盤LPが全部ある。
オリビア・ニュートン・ジョンもたいてい揃う。
一枚500円。
奇麗そうだけど
いらんなあ。


そう思いつつパタパタ見ていたら
緑地に唇を開けたトマトのイラストが。


あれ?
これってあれじゃない?
かまやつひろし山内テツがバックをつけた
英会話レコードじゃなかったっけ?


超レア盤ではないけれど
こういう場所で見つけるのがうれしい。


続いて
その近くの店で
今度はシングル盤を物色。
数枚買ったら
なんとオマケにメリヤスの肌着をつけてくれた。


レコード買って肌着をもらったのは
生まれてはじめての経験だ!


近くの店から聞こえてきた会話。


おばん「この十字架いくらですの?」
おやじ「ああこれ、これは珍しいで。隠れキリシタンの十字架」
おばん「珍しいて、いくら?」
おやじ「2万5千円」
おばん「そんなすんの? だいたいこれ、“隠れ”やのうて、全部まるだしやないの」
おやじ「…………」


事前に打ち合わせたコントを見ているような光景にくらくらしていたら
昨日お世話になったハライソのユキカワさんが現れた。


さらに境内をうろうろしていると
携帯が鳴る。


バンちゃんからだった。(つづく)


ア・デイト・ウィズ・バンヒロシ その5 松永良平


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いよいよ週末です。


11/13(土)
「GARDEN」@恵比寿tenement
17:00-24:00
charge free


DJ : 内田靖人/松永良平常盤響/馬場正道(敬称略)


よろしく〜。