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なにかあり/とくになし

MUDA話2

サケロック赤坂BLITZの開始前、
これから待ち合わせ場所に向かおうかというときに
ようやく待ちかねていたメールが届いた。


添付ファイルをひらく。
「やった」と
心でつぶやく。


突然のお願いで
しかも
緊急のスケジュールで
お願いした仕事。


無理なお願いであることは承知で頼み込んだのだが
期待以上の仕事をしていただいた。
本当にありがとうございます。


サケロック
「MUDA」発売記念ワンマンライブ。


先週のキネマ倶楽部とは構成をすこし変えていた。
一曲目に「モズレア」。
「七七日」をひさしぶりに聴いた。


一番おおきく変わっていたのは
マリンバの登場と
今日まで極秘だったキーボードのサポート・メンバーで
SUPER BUTTER DOG池田貴史こと池ちゃんの出現。


池ちゃんは
アルバムが発売されたとき
ひそかに話題になっていた
レキシのひとでもある。


池ちゃんの
アヴァンギャルドなほど脱線する話の
とんでもないおもしろさと、
ファンキーないでたちと100%合致した
身も心も踊る音が加わって反応して
見たことのないサケロックを見た気がした。


でも
その“見たことのなさ”は
見たことがないものじゃない。


無駄で無意味で無意識な無茶ぶりのなかから
なにか予想もつかない“見たこともないもの”が生まれてきた場面を
ぼくたちはこのバンドで
何度も見たことがある。


先週に続いて
この日も「MUDA」を
彼らは2回演奏した。


この曲
本編でだれかがかならずトチるので
ライヴの最後にもう一度演奏する。
そのワガママが笑って許される。
そして
先週も今週も
二度目の演奏が素晴らしかった。


このなりゆきで
「MUDA」が
ライヴのエンディングナンバーとして
定着してしまったらおもしろい。


ひょっとしたら
この「MUDA」という曲は
不運みたいに見える強運というのか
そういうものを持っているのかもしれない。