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なにかあり/とくになし

ウィークエンダー、イヤーエンダー

週が明けて
街の空気も
すっと年末感に移行した。


昼間の通りで
正月の飾り物や食材を売っているからだけではなく
夜の冷気も
しんしんしんと。


そう言えば
すこし前から
この夜のすうっとした寒さを
ツマが「正月の寒さだ、これは正月の寒さだよ」と言っていた。


温暖化とか
異常気象とか
どれだけ騒ぎ立てても
まだ季節はそれなりの気配を主張する。


でも
この年の瀬の寒さを
ぼくたちは残像として嗅ぎ取っているだけじゃないのかと
思ったりしなくもない。


あるいは
「昔はもっとからだ動いたんだがなー」と言いながら
じたばたとからだを折り曲げる中年のように
世界はゆっくり歳をとりはじめているのかもね。


iPhone
バリー・ホワイト
「ラプソディ・イン・ホワイト」を聴く。


子どものころ
土曜の夜にやっていた「ウィークエンダー」のテーマ曲。


「ああ、ジャカジャカジャー、ジャカジャカジャー♪でしょ?」


それはコーナーのジングルに使われていた
「鬼警部アイアンサイド」のテーマで
音楽はクインシー・ジョーンズ


番組のオープニングで
スポンサー紹介のバックに流れるのはチェイスだったっけ。


本当のテーマ曲は
番組の内容とは相反して
やけにスタイリッシュな一枚絵を順々に映しながら
出演者の名前の紹介とともに流れていく。


子ども心にも
夢のようなうっとりとしたサウンド
おとなの世界への招待をしてくれるような気がしていた。
親の手前
あんまり堂々とは見られなかったけど。


とは言うものの
ずいぶん長い間
その曲をおなじバリー・ホワイトの「愛のテーマ」と勘違いしていた。


その間違いに気がついたと同時に
「ラプソディ・イン・ホワイト」のレコードが欲しくてたまらなくなり
すぐに阿佐ヶ谷のRAREに出かけたのだ。


実家にいた十代のころ
毎年「紅白歌合戦」が終わるころに部屋に戻って
今年の最後の一曲と自分で決めたレコードを
爆音でかけていた。


あのとき
「ラプソディ・イン・ホワイト」を持っていたら
それをかけていたかもしれない。
いや
今年それをすればいいのか。


そんなことを書いていたら
いつの年だったか
ある年の最後に聴いたある曲のことを
猛烈に強く思い出してしまった。


あの曲
どこかに売ってるだろうか?
大ヒットしたレコードだし、
RAREなら売ってるはずだよな。


明日
出かける途中に
探してみよう。


あの
忘れじの
かなり恥ずかしい
イヤーエンダーな名曲を。


それが手にはいったら
なんかまたCD-Rでもつくってしまうかもね。


では最後に
ウィークエンダー」がなつかしいひとも
ウィークエンダー」なんて知らないひとも
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