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なにかあり/とくになし

ニュージランドのグレイソン・ギルモアの話をしよう

ニュージーランドの音楽シーンについて
全然くわしく知らない。


ラグビーが強いとか
マオリ族に代表される現地の伝統的な民俗文化とか
とってつけたようなことしか知らない。


ただ
大きなオーストラリアの隣に浮かぶ小さな島国という立ち位置、
アジアのニッポンとかいう国に
似てるとも思う。


きっと
そのニッポンのメンタリティと同じように、
西洋社会の影響を受けながら
外から閉じた感覚を持ったまま進化したような
独特のガラパゴス的文化が
都市生活を送る若者たちにも
あるような気もする。


そんな考えをたくましくしてしまうのは、
ニュージーランドの新進ミュージシャン、
グレイソン・ギルモアの(たぶんセカンド)アルバム
ノー・コンステレーション」を聴いて
したたかに衝撃を受けているからだ。


スフィアン・スティーヴンスと地続きな音楽をつくるやつが
あの島にもいた! みたいな。


妄想のモンスターと化して
もはや神々しいほどの存在感を得てしまったスフィアンよりは
音楽的じたばた感覚が
まだぼくたちのいる場所に近い感じがするが、
すごい才能の持ち主であることは間違いない。


まるで売る気もなさそうなジャケットに
やり場のない才気が詰まっている。


スポットライトがうまく当たれば
早晩にセンセーショナルな存在になるかもしれない。


ぼくは
幸運にもアナログ盤で買えた。
でも
別にアナログ盤を待たなくてもいいと思う。
というか
これ見たら
待ってられないと思うから
さっさと買ってさ、
ぼくと
ニュージーランドのグレイソン・ギルモアの話をしよう。