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なにかあり/とくになし

朝飯前の話

もともと夜につよいほうではないのだが
ここ数年はさらにそれが進行していて、
結果的に
原稿は朝書いていることが多い。


そのペースが
自分のなかで一定化してくるにつれて
なんとなく意味を増してきた言葉がある。


それは
“朝飯前”。


それくらいの(軽い)仕事なら
朝飯前ですよ!


みたいな使い方をする。
要するに
起きてから朝ご飯を食べるまでの短い時間で
片付けられるくらい簡単ですよ、という意味。


なるほど。
たしかにそれはわかる。
特にぼくの場合は
ハイファイ・レコード・ストアに出勤する日が多いから、
“朝飯前”ということは
実質的に朝10時前までには書き上げられるということだ。


それは
とてもすがすがしい。


しかし
現実には
それほどことがスムースに進まないことも多い。
お恥ずかしい話、
シメキリに追われてお店への勤務を遅らせてもらったことだって
全然すくなくない。


お店が休日ともなると
ツマと出かける約束をしていたのに
原稿が終わらず、
昼、夕方、結局、夜中まで引きずってしまうこともある。


「だとすると
 朝飯前より
 表現としては昼飯前のほうがきついってことかね?
 それとも
 昼飯まで猶予をもらうんだからラクってことかな?」


こないだ朝ご飯を食べながら
不意にツマにそんなことを話しかけたら
とてもケゲンな顔をされた。


その「だとすると」以前の部分は
むしゃむしゃとご飯を食べながら
頭のなかで考えていただけの話だから、
そりゃケゲンにもなるわ。


朝飯前>昼飯前>晩飯前


あるいは、その逆。


この結論
まだ世の中でも公式に定義されていません。


いやそれよりも
今やってる原稿
とにかく明日の朝飯前には
入稿してくれませんか、ですって!