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なにかあり/とくになし

大久保さん

昼間は
大久保由希さんのCDを聴いていた。


彼女の新作
その名も「大久保由希」。


ジャケットを見て
ギクリ。


すっぴん。


ぼくは大久保さんのことを
それほどよくは知らない。


ドラマーだが、ソロ・アルバムではいかしたギターも弾く。
すっとんきょうだが愛嬌のある声で歌う。
スヌークス・イーグリンというブルースマンのファンである。
今は北海道に住んでいる。


知ってることはそれぐらい。


福岡史朗さんの紹介で
彼女のファースト・ソロ「ミラー&マウスピース」を聴き、
推薦コメントも書いたというのに。


それでも
これは言っておきたい。


新作も
いいですよ。


新作「大久保由希」を聴いていて
気がついたことがある。


彼女のつくる曲の
彼女がうたう歌詞は
なんだか外人っぽい。


英語みたいな響きだという意味ではなく、
歌詞の脈絡に責任を持っているように
感じられるところ(主語と述語とか、原因と結果とか)が
英語の文章を読んでいるみたいに思えるのだ。


もちろん
ロック的な意味でナンセンスな言葉遊びをしている曲もあるし、
基本的にはひょうひょうとした音楽なのだが、
この世にいるひとは彼も彼女もみんな善人だとか
信じていればきっと夢は叶うよとか、
現実の生活にはもはや存在しない夢やロマンを
つくり笑顔で押し付けるようには
彼女は歌わない。


要は
ウソも矛盾もやけっぱちも純情もひっくるめて
本当のことを歌にしてる気がするってこと。


そんな女の顔は
なるほど
あんな顔なのかもしれない。


「ブルース明るい未来」という曲を
何度かリピートして聴いてしまった。


女のひとという生き物は
つくづく不思議な音楽をつくる。


CDは7月発売だが
すでに先行でダウンロード配信はされているそう。
詳しくは彼女のサイトで。試聴も可。


ところで
古書コンコ堂、
閉店時間に間に合ったどころか
閉店時間を過ぎても千客万来のにぎわい。


文庫本を一冊と
60年代ポップスのシートミュージック図版集を買った。


【追記】
なお
おはずかしい後日談がございますので
こちらもご覧ください。