松永さん、ケンカしてませんでした？

先日の原田芳雄さんの告別式のもようについて
知人と電話で話していたら
思いもかけないことを訊かれた。

「ところで、松永さん、ひょっとして式に出ておられた？」

なんでも
ぼくに後姿がそっくりなひとが
斎場でケンカしているのを見た、というのだ。

えー？　めっそうもない。
あの日は一日仕事していましたし、
だいたい
ぼくに後姿が似ているだけならまだしも、
何故そんな場所でケンカを？

それにしても
しめやかな場所で
殴り合い（？）のケンカがあるなんて、
そんなところも原田芳雄さんらしい話かもね。

すると
電話の向こうで「アホか！」と呆れた声がした。

「あのねえ、それは“喧嘩”。
　おれの言ってるのは“献花”！」

あ〜、ケンカ違いでしたか！

でも、後姿のそっくりさん、
ぼくの代わりに献花してくだすって、ありがとうございます。

その夜のニュースで
告別式の一部を見た。

石橋蓮司さんの弔辞には胸を締め付けられた。
ニュースで見るだけで、ぼくも“破綻”した（石橋さんの言う、涙のこと）。

もちろん
喧嘩のニュースはなかった。

余談を。
エイミー・ワインハウスには
アップダウンでしんどかった人生に負けないくらい
クレイジーな音楽葬をしてあげてほしい。