黄門レアグルーヴ

床屋に髪を切りにいくのは
だいたいいつも夕方。

たいていテレビでは
「相棒」が
流れている。

それが
こないだは
ちょっと違った。

目の前の鏡からは画面は見えないのだが
BGMですぐにわかった「水戸黄門」。

もうすぐ放送が終了してしまう
この超・長寿番組のキモは
ぼくにとっては
印籠でも
入浴シーンでもない。

おさないころから
いやというほど刷り込まれてきた
そのBGMに尽きる。

かわいそうな親娘が苦境を嘆くシーンのトランペット。
殺陣シーンでのクラリネット。
印籠と一緒になるストリングス。

ストーリーがどんなものであろうと
結局その音楽が聞こえていれば
水戸黄門は永遠だった。

夕方の再放送だけ見ているとわからないが
今やっている最後のシーンでも
BGMは一緒なんだろうか？

マンネリが飽きられたとか
視聴者の視聴習慣からはずれたとか
終了理由についてはいろんなことを言いたがるけど
たぶん
理由はひとつ。

退色をおそれて
映像や出演者を
リニューアルしたこと。

視聴者とともに年を取るという覚悟が
なかっただけよ。

ところで
ありがたいことに
さきほどぼくが挙げた劇伴BGMの数々が
今では容易に聴くことが出来る。

順に聴いてみていただきたい。
残念ながらホロッとするあなたは
骨の髄までぼくとおなじ日本人です。

シメキリに追われるときに
ぼくのあたまのなかでリピートするあの曲は
「代官屋敷の戦い」というタイトルだったのか。

本編で後半まで流れることは稀だけど
意外とグルーヴィーというかもりだくさんですね。

最後におまけ。

エンディングテーマは
確か和モノDJにはそれなりに重宝されていたはず。

mrbq