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なにかあり/とくになし

フリート・フォクシーズを、ここで、今日。その5

ユナイテッド・パレスは
さすが元教会だけあって
場内のくらさがハンパじゃない。


まだ開演前だっていうのに
足下もよく見えない。


係官に誘導されて
おっかなびっくりたどり着いて
さらにびっくり!


席は
前から4列目の
ほぼ中央だった。


ビロードもすっかりすり減って
ギシギシとうなる椅子に腰掛けると
気分は18世紀。


しばらくすると隣に
大きなアメリカ人女性二人組。


ぼくの隣に腰掛けた女性が
「アウ!」と小さな声をあげて
腰をあげた。


どうやら
椅子に不具合があるようだ。
みるとシートが左側に大きく傾いている。
この姿勢で見るのはつらい。
修繕するのでしばらく別の席に移ってくださいと言われ
ふたりはすこし前の席に移動していった。


それにしてもこの会場、
演出として古臭いのではなく
本当におんぼろのままを使っているのだ。


前座を務めたケイヴ・シンガーズの
ブラック・キーズをアシッド・フォーク風にしたような演奏が終わり、
ツマがトイレに行きたいというので
ぼくもついでにとロビーに出かけてみたものの、
オーノー!
すでに立錐の余地もない。
しかも
トイレは男子用も女子用も2階の一カ所しかないんだって!



2階までたどりつき、階下を見てため息の図。
しかも結局
そこから進めずトイレには行けなかった!(つづく)