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なにかあり/とくになし

博多追想 その2

博多追想と言えば
もうひとつ。


1997年は
ジョナサン・リッチマンの日本ツアーを追っかけして博多入り。


そのてんまつは
リズム&ペンシルのジョナサン・リッチマン号にもくわしい。


昼間のリハを見届けて
さて腹ごなしでもするかと思案しているときに
PAのスタッフとして来ていた眼鏡の青年が
声をかけてくれた。


まじめそうなその青年と話しているうちに
ライヴのあとに友だちと飲むから
合流しませんかということになった。


そしてライヴ後
ホテルに一度寄ってから
待ち合わせの店に出かけた。


その時点で
眼鏡の彼はすでに結構なペースで飲んでいた。


こいつ、酒飲み……?


彼はバンドをやっているのだと
あらためて自己紹介をした。


バンド名はNUMBER GIRL
そして彼の名は向井秀徳


東京に出てくる一年くらい前の話だったんじゃないかな。


リズム&ペンシルに向井秀徳の原稿が載っているのは
そういう縁だった。


あの晩のこと
まだ覚えているだろうか。


その向井秀徳
星野源
この日
本気で交わるセッションをするという。


胸騒ぎせずにはいられない。