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なにかあり/とくになし

夜の四角移動

過日、
ハイファイ、夜8時半。
中野の弟より電話あり。


「今、車で錦糸町を通過中。
 乗って帰らんかね?」


そんな誘いをするとき、
彼は大正時代の文士のような物言いをする。
よく知らないけど。


どうせなら、
そのままうちの近所の焼肉屋Tで
めしでも食わんかということになり、
「コムタン!」「テグタン!」と
アイドル歌手のニックネームのような調子で
連呼しながら阿佐ヶ谷へ向かった。


しかし、
ツマから電話があり
目当ての焼肉屋はお休みだと判明。


「それなら荻窪のはずれに
 肉うどんの美味い店Bがありますぜ!」


というわけで
弟の運転するハイエースにツマも同乗し、
夜のドライヴとしゃれこむことになった。


しかーし!
その目当てのBも営業終了。


「だったら新高円寺
 中華料理屋Mに行こう!」


急遽、青梅街道をUターン。
いよいよ新高円寺というころには
いい加減、空腹も絶頂に達してきた。


信号待ちをしているうちに、


「なあ、どうせならM寿司はどうじゃ?」


「おお! それなら島忠の横を通って
 早稲田通りに出よう!」


結局、M寿司で決着を見た
夜の四角移動。


シメは
玉子と穴子
しじみ汁だった。