かわかずおに三跪九叩頭
かわかずお「パチ漫〜かわかずお作品集2002-2005」(洋泉社)買ってしまう。
ちなみに“パチ漫”とは、
“パチンコ漫画”ではなく、
本物のようで偽物という、愛ある“パチモン漫画”のこと。
主として作者が通過してきた70〜80年代の名作漫画を素材にした、
あきれるほど徹底的にくだらないカヴァー集。
いや、
漫画を愛しすぎた男の、
入魂と気抜けを両立させた奇跡の作品集と言いますかね…。
かわかずおには、
「他人の土俵で相撲を取る」ということの無礼を心底わきまえた、
恥じらいと敬意がある。
それゆえに、その“踏みにじり”は美しい。
その土足には愛があるのだ。
とりあえず、すべてのトリビュート・アルバムとその関係者は、
かわかずおに三跪九叩頭せよ!
古代中国における最高の礼儀の表明方法で、
三回ひざまずいて、
その都度三回ずつ額をこすりつけて土下座するのである。