mrbq

なにかあり/とくになし

GOGO70s

韓流には縁がないと思っていたら
思いがけないところでつまづいた。


韓国で70年代に起こった
第一次ロック・ブームを描いた
実話にもとづいた映画
「GOGO70s(ゴー・ゴー・セブンティー)」がそれ。


70年代初頭に
米軍の基地でソウル・ミュージックを演奏していた若者たちが
デビルズというバンド結成し、
ソウル(Seoul)に乗り込むという
ダジャレみたいな滑り出しなのだが、
まず、このデビルズというバンドがいい。


トランペットとサックスが入って
6人編成になったScoobie Doみたいな。
トランペットの男の子がアフロヘアのいいやつで
パートこそ違えどMOBYみたいなキャラで。


音楽の純度を薄めたものになっていないのがいい。
ライヴシーンを余計な編集で細切れにしたりせず、
結構長尺で流しているのだが
飽きる部分がない。


この無邪気で熱くてかっこいいサウンド
確かにぼくたち日本人も
歴史のどこかで知っているのだが、
これほどの切実なシチュエーションで体験するチャンスがあったかどうか。


70年代の韓国にあった
若者たちの夜間外出禁止令や
政府による若者文化の圧殺を背景に描きこまれているが、
反抗のメッセージというよりも、
今、この音を鳴らしたい、
この音で狂ったように踊りたいという衝動が
第一に扱われているのがすがすがしい。


正直言って嫉妬した。
そしてほろりときた。


役者の名前に詳しくないので
おぼろげな紹介で申し訳ない。


DVDが日本でも出るそうだ。
レンタルでもいいので
機会がある方は是非。