パッションフルーツ開眼

生まれてはじめてだと思う。

パッションフルーツ味のドリンクとか
アイスクリームとか
その柑橘系の甘酸っぱさは大好きだったけど
まさかこんな果物とは知らなかった。

たとえていえば
黒いクルミを巨大化させたような。

かじって穴をあけて
そこから食べるのだとツマに教わり
がりっとかみついてはみたが
その外殻には味がない。

どうやらこれは食べないらしい。
つまり
ウニとか栗とかの仲間ということか。

だが
次の瞬間
がぶりとやった穴から見えるものに
戦慄した。

え？　マジでこれ食うの？

黄色と黄緑がないまぜになった
無数の触手みたいなもの。

黄色いイソギンチャク。
どうやらそれが
パッションフルーツの本体。

食感もまるで想像がつかないまま
スプーンでツユと一緒にすくい
おそるおそる口にほうりこむ。

なむさん……。

あ、パッションフルーツの味……。
そんで
食感は
もずくをみじかく切った、みたいな？

これは、アリです。
エキゾチカ・フルーツ開眼。

めずらしいものを食べた勢いで
対談の仕事に出かけた。

そして
帰宅前に阿佐ヶ谷rojiに立ち寄り
VIDEOTAPEMUSIC「1泊2日」7インチを購入。

名曲「Blow In The Wind」の2ミックス。
パッションフルーツの籠にさしてみた。

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