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なにかあり/とくになし

オー! シット! KING JOE!

帰宅して、
見慣れぬ郵便物の封を開け、
電撃にしびれた。


西の友人、略して西友(略すな)、
天才KING JOEの画集
「SINGLES GOING STEADY」(プレスポップ)が届いたのだ。


中味は
JOEがDJのときに使う
7インチ・シングル盤の白スリーヴに描いた
妄想架空手描きジャケット全96粒(の涙)!


しかも
“全”と書いたが、
実際にはこの倍以上あり、
さらに現在も増殖中だという。


これはもう
アクションペインティングの域を超えた
音のサファリパークの行動展示。
車から出たら噛まれて死にますよ!
の世界だ。


96枚のスリーヴには
当然96枚の中味、つまりシングル盤が入っている。
もうそのこと自体が
最高にショッキングで
ファニーで
プリティー
キラーで
ワン・アンド・オンリーなディスクガイドになっている。


素敵だと思うのは
ここにKING JOEの日常と純情が
いやおうなく刷り込まれているから。


「Where The Action Is!」な場所をうろつきながら
「ひまつぶし」(by山口冨士夫)しているがごとしだから。


詳しくなるため
より狡猾になるため
と見せかけて
実は平凡なコレクターになってしまうような
ディスクガイドばかりがあふれてる。


おれにはそんなディスクガイドなんかいらない。
欲しかったのはこれだ。
そう
心の底のもっと底、
シングル盤の穴を掘り進んだもっと底、
地獄の底の底から思ったんだ。


序文は中原昌也
巻末には対談ウィズ安田謙一


日米同時発売なので
すべてのテキストには英訳が付いている。


オー! シット!(大! 嫉妬!)