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なにかあり/とくになし

星野源の別エピソード「部屋(友達編)」 その2

星野源の別エピソード「部屋(友達編)」」。


星野源のライヴに
清水ミチコのゲスト。


それぞれが弾き語りで出番を終え、
それだけでもかなりの充足感が得られた。
だから
ふたりがあらためてステージに揃ったとき
だれもがアンコールのような気分でその瞬間を迎えた。


「ここで、もうひとりゲストがいます」


一瞬、沸き立つ客席。


呼び出されたのは
「rajipedia」の構成作家としてもおなじみの寺坂直毅。
しかも
司会者然とした衣装と台本机とともに。


なんとここからが
今日のライヴの後半戦というか
事実上の本編とも言えるもの。


星野源清水ミチコの「裏・紅白歌合戦」の開会が
度を越した紅白マニアである寺坂さんの口から宣言されたのだった。


星野源は地声で好きな曲を4曲。
清水ミチコは物真似で歌いたい曲を4曲。


全部をバラすのは
せっかくの特別な時間を過ごしたお客さんへのルール違反とも思うので
(どうせ調べりゃわかるけど)
ぼくに「まさか!」をくれた一曲だけを言っておく。


星野源、「襟裳岬」を歌う!
これが、超よく似合った!


清水ミチコという尊敬する芸達者なパートナーを迎えて
ちょっと上気した
ちょっと音楽的な打ち上げ風でもある雰囲気での歌だったけれど、
ああいうさびしさを歌わせると
星野源はすごい力を発揮する。


紅白歌合戦」なのに
結局なぜか勝敗はつかず、
アンコールには
星野×井上陽水(清水)「帰れない2人」、
星野×矢野顕子(清水)「中央線」という
ボーナストラックも。


「帰れない2人」を、やるのかよ。


清志郎でも陽水でもないはずなのに
笑ってしまってもいいはずなのに
どうしてこう
心かきむしられてしまうんだろう。


「裏・紅白」は
「来年もやりたいですね」との意気投合で幕を閉じた。


毎年やればいい。
日にちもキャパも
すこしずつ本家に近づいて。


やがて
ニセモノでも
ホンモノでもない
オリジナルなものが
ホンモノに取って代わったり、とかね。


やってるほうだって
本物よりも
ずっとおもしろいんじゃないの、このほうが。