mrbq

なにかあり/とくになし

10月25日といえば

1989年、
生まれて初めてニューヨークに来ていた。


目的は
シェイ・スタジアムで
ローリング・ストーンズを見ること。


そして
その前後2週間の
遊山と放蕩。


10月25日は
一日のブレイクをはさんで4日間行われたコンサートの
初日だった。


水曜日で
ニューヨークシティ、
ブルックリンの天気は晴れだった。


コンサートのチケットを手配してくれたのは
大学の後輩だった女の子で
従姉だったか実姉だったかが住んでいるから簡単よという話だったのだが
簡単どころか
届いた初日のチケットは
アリーナ真っ正面7列目中央だった。


彼女の姉の嫁ぎ先は
マフィアか何かではないかと
同行のK(現リズム&ペンシル)と話したものだ。


コンサートは前座が8時スタートだったのに
早々と3時ごろに着いたわれわれは
スタジアムの脇に座りながら
のんびりとリハの爆音を聴いていた。


「ルビー・チューズデー」が流れてきたのを
覚えている。


「悲しみのアンジー」は
今でもそんなに好きじゃないが
「心に愛はないし、コートにも金がない」というくだりだけは
やっぱりいいなとか、
そんなことをだべって過ごした。


この2日後に
ある事件があり、
本来前半の2日分しかチケットを買っていなかったにもかかわらず、
4日間、通しでスタジアムにぼくたちはやってくることになった。


そのことは
27日に書くとする。