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なにかあり/とくになし

「音盤時代」とスーリーン・ゲイ

浜田淳さん編集の雑誌「音盤時代」1号に
原稿を2本書いた。


1本は
かねてからどこかで書きたいと思っていた連載企画で
シリーズのタイトルをどうしようか決めかねていたが、
最後の最後に思いつきで
「最後のレコード屋」とつけてみた。


もう1本は
「RAW」という特集ですとメールをもらったときに
反射的に「音痴は、やらないんですか?」と切り返したのが運で
音痴レコードについての原稿を書くことになった。


ヒョウタンから駒、
ヒョウタンから音痴。


その本文を書き終えて
盤を12枚選んだ。


でも
なんか大事なものを
選び忘れていたような気がした。


それは
ZIGGY FILMSの企画で
奇跡のスクリーン上映が行われた
ロバート・アルトマンの「ナッシュビル」。


そう!
スーリーン・ゲイ!
グウェン・ウェルズが演じた
あのラブリーな音痴娘のこと!


だが
実は選ぼうにも選びようがなかったのも事実。
ナッシュビル」のサントラ盤からは
スーリーン・ゲイの歌は
残念ながら漏れているのだ。


もしもサントラ盤に
スーリーン・ゲイの歌う
「レット・ミー・ビー・ザ・ワン」や
「アイ・ネヴァー・ハド・イナフ」が収まっていたら
絶対に選にいれた!


それほどまでに
愛らしく
かなしくて
きれいな音痴なんだ。


ナッシュビル」のサントラ盤に未収録の曲と言えば、
ハイファイに見えた北沢夏音さんと
ゼロ年代アメリカ映画100」を共編著された映画ライターの渡部幻さんとのあいだで
先日ひとしきり話が盛り上がった。


ふたりのプッシュ曲は、
劇中に登場する解散寸前のフォーク・ロック・トリオ、
ビル、メアリー&トムが歌う「シンス・ユーヴ・ゴーン」。
そのあたりも収めて
是非、完全版のサウンドトラック盤を出すべきだと。


もちろん
スーリーン・ゲイの歌も入れて。


そして
そのあかつきには
ぼくも「音盤時代」の音痴セレクションを
ナッシュビル」のサントラも加えたい。


だから
この文章を読んで
なおかつ「音盤時代」も読んでくださった(読んでみたい)というかたは
ぼくのリストからはみだしたところに
ひそかにスーリーン・ゲイを加えておいてください。


なんてこと書いてたら
こんなトリビュートCDを発見!
スーリーン・ゲイの歌もちゃんとカヴァーされてる!


買っちゃった!