エミット・ローズは 伝説のマルチ・ミュージシャンであり、 長い眠りから目を覚まそうとしている（のかもしれない）。 ドキュメンタリー・フィルムの上映と、 しどろもどろで 本質を避けるような対応しかしなかったとは言え ファンの前に姿をあらわした質疑…

「では大きな拍手でお迎えください、 ミスター・エミット・ローズです！」 男は よたよたと 壇上に現れた。 黒く くたびれたスーツを着込んだ 白い熊。 白いひげを大きくたくわえた彼は 映画の中で見るよりも いっそう老け込んだ印象に見えた。 映画では 90…

2009年にイタリアで制作された 低予算の音楽ドキュメンタリー・フィルム。 そのタイトルは 「ワン・マン・ビートルズ」。 1970年代初めに たったひとりで すべての楽器と歌とアレンジをやりとげ ビートルズの影響下にありながら そのサウンドに淡くうつろな…

ふとしたきっかけで 「松永道路」と呼ばれる道が存在することを知った。 このブログを 「松永道路 工事」という検索ワードで 訪れてしまったひとが数人いらっしゃったからだ。 うちの道路が 平穏な毎日を邪魔だてしてまして まことに申し訳ございません、な…

渋谷駅の鳩は 鳩サブレー売場だけにいるのではない。 こないだ どこからまぎれこんだのか 山手線と井の頭線をつなぐ連絡通路に 鳩が迷い込んでばたばたと飛び回っているのを見た。 岡本太郎の「明日の神話」を背景にして 一羽の鳩が狂ったように飛び回ってい…

昼から取材。 井の頭沿線の 落ち着いた喫茶店で ドキドキしながらインタビューする。 自分のキャリアからくる自信なんか 当てになんないねと実感。 その後、 ある目的があり渋谷駅に移動する。 その目的とは 鳩サブレー購入。 売り場に出向くと いつもの黄色…

サウンドトラック「ポパイ」のCDの 売れ行きが相変わらず堅調なようで、 正式に追加プレスが決まった。 懸案だった 紙ジャケか、 ジュエルケースかの選択については ささやかながらヒットのご褒美ということだろう、 紙ジャケで追加制作になったと ディスク…

東京に雨が降る。 駅前で どこかのおじさんが辻立ちして 演説をぶっている。 選挙が近いからだろう。 雨は小降りになったとは言え ずぶぬれだ。 どこで用意したのか 雨にしなだれたのぼりには「●●新党」の文字が。 ちょっと待って。 そんな新党、知らんなあ…

我が家の猫ペンコは 激しすぎる人見知りを除けば すくすくと 決してでっぷりと太ることもなく 女の子らしいスマートさで順調に育っている。 ……のだが、 最近ちょっと困ってるのは 明け方になるとダイニングのテーブルに乗っている 花瓶をコトンと倒してしま…

今夜は恵比寿でDJということで レコードバッグを持って出かけた。 阿佐ヶ谷北口の短いアーケードにさしかかる。 花屋さんの隣に ときどき営業している古道具屋さん。 腰の曲がったおばあちゃんが 骨董と呼ぶには味わいの深すぎる 古ぼけた日用品を売っている…

出がけに 阿佐ヶ谷の駅ビル書店で 岩明均「ヒストリエ」6巻（アフタヌーンKC） とよ田みのる「友達100人できるかな」3巻（アフタヌーンKC）購入。 「ヒストリエ」を開いて、 あう〜、 またさかのぼって読み直さないと あらすじのつながり忘れてるわ〜と いつ…

clammbonのミトさんと麻雀をしたのは ちょうど一年ぐらい前のことだ。 グッドラックヘイワのアルバムにつけるブックレットの企画で 野村卓史くん、伊藤大地くん、ミトさん、ぼくというメンバーで 雀卓を囲んだのだ。 不思議なメンツだ。 朝までやって 家に帰…

小田ひで次という漫画家のこと、 今まで気にしてこなかったわけじゃない。 絶対にひとくせあるはずの 繊細すぎる手書きタッチの世界。 ジブリに悩み成分を500％注入したような そんな世界を勝手に想像し、 遠巻きに見ていた気がする。 「平成漫画家実存物語 …

友人からの推薦図書あり。 シメキリに追われたり 何かに逃避したいときは そういう誘い文句に乗るに限る。 浦田賢一「ROLL〜博多のぼせバンドマングラフィティ」（集英社）。 サンハウスのドラマーのひとが書いたと教わった気がして へえ、じゃあ復活ツアー…

寺尾紗穂「放送禁止歌」は メジャーの流通での配給を拒否され、 自主流通という限定的なかたちで発売される。 タイトル通り ラジオやテレビで決して流れることはないだろう。 「アジアの汗」 「家なき人」 そしてカヴァーで 「竹田の子守唄」。 3曲入り。 「…

5月15日の深夜、 結局ぼくは寺尾紗穂「放送禁止歌」を聴いた。 ライヴで耳にしている曲が3曲、 ある理由により収められている。 激しく心を動かされざるをえない。 もう原稿なんかやめだ。 しかし 寺尾さんについて書くのは明日にする。 今日は夕方から 福岡…

やべえこえだ。 最初は これだ。 森永製菓謹製 あの有名なチョコの「小枝」。 近年、 小さな袋で小分けされたタイプになっているのだが そのデザインが森の動物、 それもチョコ色の肌をした動物たちの 刺繍になっているのはご存じ？ イノシシ ウサギ オカピ …

黒髪だけで いや 正確に言うと 女子の黒髪を描いたそれだけで 胸がどきどきしたのはいつ以来だろう。 ゴトウユキコ「R-中学生」1巻（ヤングマガジンKC）は 頭の裏側に貼り付いて 剥いでも剥いでも離れなくなる そんな漫画だった。 ペンネームからすると女性…

ねむようこ「午前3時の危険地帯」1巻（Feelコミックス）。 パチンコ業界のデザイン事務所で働くおんなのこ物語という設定は 前作「午前3時の無法地帯」を踏襲。 というか、 舞台は同じ会社なので 登場人物もそのまま。 スピンオフ、 いやこれはもう続篇か。 …

1928年5月12日は バート・バカラックの誕生日。 本当ならこの春に実現しているはずだった 2年ぶりの来日公演はかなわなかったけれど まずはお誕生日おめでとうございます。 すこし前 東京にひさしぶりに雨が降った日、 たまたまお店に居合わせたふたりのお客…

名刺がそろそろ切れそうだ。 今使っている名刺は 5年くらい前にまとめて作った。 時期は特定できないが このブログのアドレスが入っているから たぶん これをはじめたころじゃなかったかと思う。 日常的に名刺交換がある会社員ならいざ知らず 音楽業界の隅っ…

月曜の夜は 「タイムスクープハンター」＠NHK。 国営放送の気まぐれで 夜の番組の時間帯はしょっちゅう変わる。 「タイムスクープハンター」は 第一期の放映が好評だったようで 第二期から今の時間に落ち着いた。 もっとも この番組をよく見てるのはツマの方…

毎月第一土曜日恒例で 恵比寿tenementで開催しているDJパーティー「GARDEN」、 6月は日にちが変更になります。 6月は第二週の土曜日、 6/12の開催です。 また、 今回からイベントの開始と終了時間を変更してみます。 スタートは夕暮れどきの17:00 エンディン…

天気のいい朝方の道を 小学生男子の集団が ぼくの数十メートル先を はしゃぎあいながら歩いている。 どこかに遊びにいくのだろうか。 しばらくすると 彼らが急に立ち止まって こっちを振り返った。 そして そのうちのひとりがこう言った。 「良平を待ってな…

自分の写真を外に出す必要があり しばし考える。 今使っている写真は 2002年のお正月に撮ってもらったもの。 確か ハイファイ大江田さんの家まで年始の挨拶に出向いたとき 娘さんに撮っていただいたもの。 結構気にいってたけど さすがに33歳のときのを使い…

シフトの関係上、 今日はハイファイでひとり勤務。 12時から9時まで 外に出られないとあって 昼食を先にゲットしておく必要がある。 渋谷駅ビルの東急には 1F、B1とおいしいテイクアウト・ランチが揃っている。 せっかくだから 何か物色してみるか。 おこわ…

天気のいい子どもの日だが、 一歩も外に出ない。 いよいよ我が家の中庭までやって来た 女中シメキリとの格闘が始まった。 斬っても斬ってもおそってくる たれ目で神秘的な笑顔のマトリョーシカ軍団。 まったくこれじゃリアル「GANTZ」だよ、って マトリョー…

夜道を歩いて戻ってくると 家の近所のくらがりに光る目あり。 来た。 女中……。 女中シメキリは 原稿のシメキリになると ぼくのちかくにあらわれる。 形状は 本田ちよに似ているときもあれば マトリョーシカのように連隊を組んでいるときもある。 今回はどっ…

急にお店を中抜けして 日比谷野音に来てしまった。 「Springfields '10東京場所」は立ち見も出る盛況ぶり。 開演には間に合わないし、 最後までも全然いられない。 でも来てしまった。 去年の今日もここにいた。 先月もいた。 あの日は寒かった。 野音名物の…

ゴールデンウィークまっただ中、昼からDJ。 「恵比寿 昼's GARDEN」＠tenementに 多数お集りいただきありがとうございました。 DJのみなさんもおつかれさまでした。 ありがとうございます。 次回はまたレギュラーの「GARDEN」に戻ります。 都合により来月は …